あおぞら🍀ブログ

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知床斜里→ウトロ→知床峠

網走駅。字体がかっこいい。


このときは、内陸をレンタルバイク(原付)で回りたいと思っていた。
しかし北海道はレンタカーがあってもレンタルバイクはほとんど無い。
札幌と函館くらいか。
知床のウトロの民宿(後に泊まるボンズホーム)にあるらしいが、今は休止中らしい。
あわよくば知床峠も原付で越えようと思ってた。
でも、今思えば,レンタルバイクを借りないでよかった。
後日の日記にも書くが、自転車で知床峠に到着した喜びはなにものにも代えがたい。


美瑛に親子の木という名所がある。
ここ小清水にも似たような木があったので撮ってみた。

このあたりは非常に向かい風が強くて大変だった。パッチワークのような景色。



バス停「中村宅」前。

一軒だけならこのネーミング納得できるが、結構回りに民家があった。
普通に地名でよかったんじゃ??

知床斜里までもうちょっと。ビシソワーズとじゃがバタで300円。東京の高くてマズイ店は見習うべき。


知床斜里駅に到着。ここで網走からの列車は南に進路を変え釧路に向かう。

知床半島へは鉄道の通っていない北東方面。
ここからは電車に逃げることはできない。
とはいえウトロまでは40キロほどなので恐れることは無い。

知床斜里駅近くに最近出来たキャンプ場に泊まることにした。
農業試験場に併設された広くて新しいキャンプ場。週末だったこともあり、家族連れやバイカーは結構いた。
ただ、この日は強風に悩まされた。礼文島の緑ヶ丘キャンプ場の風も強かったが、ここはそれ以上だ。
おそらく斜里岳からの吹き降ろしの風がすさまじいこと、広場で全く遮蔽物がないことが原因だろう。
風下の林の中にテントを移しているバイカーもいた。
毎日こんな感じだとしたら。ちょっと遠慮したいキャンプ場だった。

 

斜里岳。日本のマッターホルンらしい。

今日も山からの吹き降ろしの横風が強い。
ふらふらしながら知床半島へ向かう。

知床連山を望む。

途中までは道幅が狭く歩道も無かったので大変だった。
ただ、海沿いになってからは写真のような大きな歩道がずっと続く。
景色をのんびり見たかったので歩道をのんびり進むことにする。
ところどころ、動物注意の看板がある。ヒグマに会いたいような会いたくないような。
海岸のキャンプ場をすぎたところで一人のチャリダーを追い抜いた。
軽く挨拶したが、彼とは知床峠へ向かう途中にも会うことになる。

オシンコシンの滝。

どこから沸いて出たのか、ものすごい人の多さ。落差50メートルを超えるマイナスイオン大放出の滝。
屋久島の大川(おおこ、と読む)の滝は落差88メートルくらいだったか。
たしか世界一の滝エンジェルフォールは落差1キロらしい。水は空中で拡散するので滝つぼがないとか。世界は広い。
売店で塩バターキャラメルを購入。
予想外の色だった。

亀岩。ウトロの町に入る直前にある奇岩。

これはほんとに亀そっくりだ。しかもでかい。
干潮時には遊べるらしい。


ウトロに到着し、初めに国営キャンプ場に向かう。
このときは、キャンプ場に荷物を置いて、軽くなった自転車で知床五湖に行こうと計画していた。
そのキャンプ場に向かう途中で鹿に遭遇。



他の観光客が車から降りて鹿の写真を撮ってたので、便乗してパチリ。


学校の校庭から出てきて、近くの林に消えていった。
本当に普通の道路にいきなり現れる。こういう遭遇は日常茶飯事なのだろう。

国営キャンプ場に着いたが管理人が巡回中でいない。何気に受付の説明を見ていたら、ここはヒグマがウトロの町に降りる時の通り道らしい。
しかも今年は出没多数とのこと。

相変わらずビビリの自分は、この説明書きを見て即座に宿泊先を変更。
とほ宿であるボンズホームに宿泊することにした。
急な予約にもかかわらず快く受け入れてくれた。とりあえず荷物だけ宿に置き、身軽になって知床横断道路のウトロ側にある知床自然センターへ向かう。
その途中の上り坂からウトロ方面を撮影。

坂の途中で、前日にあったイケメンチャリダーに再会する。
稚内で会ったチャリダー同様、ジャイアントのグレートジャーニーだった。
ただ荷物が少ない人はこれを選ぶ必然性はないだろう。また、車重が結構あるので上りがつらい。
「テントと寝袋、自炊道具も持っていく」というならこの自転車に決まり。
「泊まりはライダーハウスで食事も外食」というならロードバイク等にシートポスト着脱式のリアキャリアをつけたらいいのではないか。ロードにはダボ穴がなく通常のリアキャリアは付かないので。
そのあと、お互いの予定なんかを聞いて、記念に写真を撮って別れる。


知床自然センターまでの登りが思ったほど急ではなかったので、そのまま知床峠に行くか!と相変わらずいきあたりばったりで計画変更。
自然センターを素通りして峠を目指す。

勾配も先ほどより急にはなっているが、それよりも風がつらい。
あと熊注意の看板も怖い。知床半島は北海道の中でもより熊の出没率が高いと聞く。
正直何度も引き返そうかと思った。帰りの下り坂が誘惑する。
しかし明日この向かい風が無くなっている保証はないし、ここまで来て逃げたくない。
標高350メートル地点では、まだ半分以上か~と思っていたが、この500メートル看板地点で息を吹き返した。写真に見える羅臼岳も応援している、気がする。
ここまで登ってきたという自信もあった。さらにペダルをこぐ。


標高700メートル地点(推定)。

写真を見ればわかるように、まっすぐだった登りがつづら折に変わり、それによって多少勾配も緩くなってきた。
シッティングでもそんなにつらくなくなってきた。
ただ、高度に伴い気温が低くなっていくのが分かる。
昔中学で気温の逓減率ってのを習ったがそれを思い出した。100メートルで0.5℃だったか。
それに、雲というか霧も出てきた。とにかくもう少しだ。


ついに制覇した!

ウトロ側からの登りはきつい。直線10Kmで750メートルの標高。
ラウス側からだと九十九折で17Kmもあるので勾配はきつくない。

観光バスがたくさん止まっている。今の自分ほど喜んでいる観光客はいまい。
またもや屈折した優越感が生じる。
とりあえず記念撮影。杉村さん(乗ってきたクロスバイク)には苦労させられた。
一番軽いギアが通常よりも重いらしい。あわせて貧脚。
つらかった。でもちょっと登りが好きになった。
後から思い返してみると、もっと軽いロードバイクだと結構簡単に行けるのではないか。実家に帰ってロードに乗ってみてそう思った。


さきほどの記念碑よりこっちの案内板の方が人気があった。


いろいろな人に話しかけられる。
「さっきバスで追い抜いたよ」
「自転車で来たの?ほんとに自転車で来たの?(バカじゃないの?←心の声)」
「ちょっと前にバスの中からクマが見えたけど大丈夫だった?」
などなど。
観光で来ていた母娘からは,自転車で来たという場違い感と真っ黒な日焼けを見て大爆笑された。
爆笑とまではいかなくとも、みなちょっと苦笑ぎみだ。そりゃそうだ。自転車乗り以外にはなかなかわかってもらえない。それでも会話のきっかけになるから自転車は楽しい。

峠付近は霧がすごくて、先ほど見えた羅臼岳すら全く見えない。
本当はでっかく見えるはずなのに。
国後島も全然見えなかった。
一瞬見えたと思ったがおそらく雲だろう。




老夫婦の方が自転車でここまで来たことにいたく感心されて、お湯入りでカップラーメンを頂いた。

東北出身らしい。カップめんも楽天とは。
寒くてこごえそうだったのでとても嬉しかった。
ただ、このおじさん、話し好きで20分ほど話して逆に体が冷えてしまった。うーむ。でも本当にありがとうございました。

一応防寒ジャージを持っていったのだが寒すぎる。
ウトロで宿を取っていたので,いま来た道を戻ることに。
帰りの10キロ近く続く下りは恐ろしくも楽しい体験だった。
急な気圧変化で,耳が痛くなった。
登っている方に出会ったので、すれ違いざま「もう少しですよ!」と声をかける。
向こうも「ありがとう!」と返す。
その人,自転車降りて歩いてたけどね。その気持ち分かるよ。


2時くらいに知床自然センターに戻った。行きに見た数台の自転車はもうなかった。みんな五湖の方に行ったのだろうか。
フレペの滝を見ようと遊歩道に行ったのだが、直前にクマが出たらしく閉鎖になったところだった。

居合わせたガイドの話を盗み聞きしたら、ほんの30メートル先に現れ、結構大きかったそうだ。
知床恐るべし。それにしても自分には熊運がないらしい。
近くに知床100㎡運動の館というのがある。要するに、自分達で土地を買い取って開発を防ごうというナショナルトラスト運動のPRである。
これまでに運動に参加した人の名簿が壁に並んでいる。

知床五胡に向かう途中でみたゾウ岩。

自然センターから一気に海抜0メートルくらいに下って、また登る。だるい。


自然センターからウトロに下ったところにある露天風呂(国民宿舎桂田)で疲れを癒す。

毎日温泉に入るので、お金が結構かかる。大体400円くらいだったか。
キャンプならまだしも、民宿に泊まるんだから清潔にしていきたいものだ。
民宿には内風呂がないところもあるので。


ウトロにある「ボンズホーム」。この旅三泊目のとほ宿。

一泊二食つきで5000円。
この日は男の宿泊は自分だけなので男部屋を広く使えた。それはそれで寂しいが。

女性は二人いて、一人は日本一周中らしい。うらやましい。

この日はほっけやガーリックチキン、ポテトグラタンなどおいしい料理だった。
今日も写真を撮る前に食べ始めてしまった。
ジャガイモ料理が専門の喫茶店を経営しているようだ。
あと観光船のチャーターも。ちょっと割高だが、小さな船のため断崖の近くまでいけるので、むしろ得かもしれない。女性客二人もこれを予約したらしい。

ただしここには大きなおとなしい老犬がいる。自分は平気だが、犬嫌いの人、アレルギーの人は注意かも。宿泊部屋の二階にはあがってこないと思う。